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ドローン購入の補助金について

ドローンで起業したいと思って情報を調べると、
危険なミスリードが散見されます。
特に補助金について「簡単に使える」というミスリードがひどいと感じます。
今日はその話です。

ドローンで起業したい、独立したいと考えている方は多いでしょう。

しかし、ある程度調べれば「空撮」では食べていけないという情報にすぐ行きつきます。

そこで「点検」「測量」「農業」と言った、比較的専門性のある分野で「産業機」を用いて起業しよう、と思われる方が多いですね。
ここまでは「よくあるルート」です。

そこで、このルート上によくある「罠」についての話をします。

産業機は補助金があるから大丈夫?

You tubeを見ていると「ドローンで使える補助金!」みたいな情報はたくさん出てきます。
そして、実際にいくつか使用出来る補助金はあります。
ですが、よく紹介される補助金の内、実際に使用可能な補助金は「小規模事業者持続化補助金」(以下持続化補助金)くらいです。
IT導入補助金もありますが、こちらも次回の公募があるのか非常に不透明となっています。
農家さんであれば、使用できる確率が高い補助金がいくつかありますが、そうでない方がほとんどでしょう。
次回がありそうな補助金は「持続化補助金」くらいですが、こちらですら、17回公募は未定となっています。

そして、結論から言うと「補助金あるから半分以下や1/3で買える」という認識は非常に危険です。

補助金の申請と導入、入金タイミング

持続化補助金に関しての話ですが、例えば16回公募の場合で話をします。

・5月8日に公募が何の前触れもなく始まる。

 ・締め切りは5月28日で、21日までに商工会に事業計画の提出が必要

  ・採択発表は8月中頃

   ・事業実施期限は確定通知後から、11月8日まで

    ・入金は事業報告から2~3か月後

これを見てどう思うか、はそれぞれの資金力にもよるでしょう。

リアルな話ですが、「起業」を志したとして、「いつ補助金の募集が始まるのか」が全く不明瞭な上に、事業計画書を作って、申し込みをしてから機体の購入まで3か月は待つ必要があり、補助金が入金されるのはさらに2~3か月後になります。

つまり、産業機などの高額なドローンを導入する場合、タイミングよく公募に申し込み、「全額」を自分で出した上で、半額の助成が戻ってくるまでの期間を回せるキャッシュが必要になります。

そして付け加えると、持続化補助金16回公募(最新)の採択率は「37%」です。

「申し込みをして3か月採択を待つために機体が導入出来ず、事業も開始出来ない」のに、結果「不採択」となる方が6割以上いるのです。

この機会損失や心的なストレスも含めると、よく「補助金があるから大丈夫」、なんて言えるな…と思いますね。

持続化補助金って200~250万までいけるんでしょ?

これもミスリードが出回っています。

正確には持続化補助金は「50万円以下」の補助額です。
つまり、有効に活用できる金額は75万円の投資です。
(※勿論、300万のドローンで50万の補助もありがたいですが…

それが特定の条件を満たすことで200万円、最大250万まで枠が増えるというだけです。
※50万以下の補助額だとMavicの産業機が何とか、っていうレベルです。

そのうち、「+50万の枠」はインボイス枠で、開業した瞬間からインボイス登録をする=課税事業者になるという事ですので、
「アホか」という内容です。資金力がない事が多い開業直後から消費税が課税される為、非常に大きなリスクとなります。

では今からドローンで起業する方が、200万の補助額を得るにはどうすればいいのかですが…

「特定創業支援等事業」の認定書を取得して下さい。

この名前を聞いて「?」となる方は、200万の補助額はほとんど不可能です。

では200万の補助額になる要件を見てみましょう。

賃金引上げ枠
・卒業枠
・後継者支援枠  
・創業枠

この4つとなります。

賃上げ枠は賃上げが必要ですので、初年度や開業直後で従業員がいない場合はそもそも使用出来ません。
そうでなくても、賃上げは長期的な経営者目線では経営を圧迫します。

卒業枠は「小規模」事業者から規模を拡大する事業者が対象ですので、対象になりません。

後継者支援枠は、アトツギ甲子園という謎のコンペでファイナリスト・準ファイナリスト、などという面倒な要件があります。

創業枠は「特定創業支援等事業」の認定を受けている事が条件になります。

これを見てどう思いましたか?

創業枠以外、開業したての場合難しくないですか?

私は難しいと思います。(なので、創業枠を利用しましたが、非常に運が良かったというのもあります)
私がサポートに入った時は、必ずこのルートを勧めています。

無責任な発信者の情報を鵜呑みにしないように気を付けましょう。
※16回公募の持続化補助金の要綱はこちらから確認出来ます

さらにかかってくるコスト

ドローンで起業を志す場合、業種によりますが必要な資金は、ドローンだけでは当然ありません。

「事業」なんですから、当然ですね。

例えば私の「農薬散布」ですと最低でも以下の機材が必要です。

  • ドローン本体
  • 複数のバッテリー
  • 発電機
  • 軽トラかバンタイプの車
  • 倉庫(ドローンや農薬を保管する倉庫)
  • 駐車場
  • ホームページ

さらに、法人化を目指すなら登記出来る住所も必要です。(賃貸だとほとんどが無理です)

ついでに空撮も、とか考えるとカメラも高スペックなPCも必要です。

どの分野でもドローンとパイロットだけで成り立つ業務はほとんどありませんので、事業計画をしっかりと練る必要があります。

「これもいるけど、準備してる?資金はある?」と言った要素が多くあります。

補助金は使えたらラッキーも✖ 補助金は使わない前提も✖

補助金は、「意識して、しっかりと使いに行く」という意識で臨むものだと考えています。

使えたらラッキー、程度では創業時のドローン購入には使えない事がほとんどです。

使わない前提も、「機会損失を考えて、使わない選択」をするのはともかく、
使えるのに使わない、だと大きなキャッシュ損失になります。

アンテナを張って募集の時期を予測し、自分の事業計画と整合する。

補助金を利用する事による機会損失を考え、自分の意思で判断する。

しっかりと相談出来る相手を持り、事業計画を作る。

どれも当たり前と言えばそうですが、出来ていない方も多いものです。

もし相談したい事があれば、サポートも行っていますので、是非ご相談下さい。

それではそれでは。

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